人月ビジネスという言葉は、システム開発の現場でよく使われます。ゲーム開発の現場でも同様ですね。以前にゲーム開発会社の人月について少し触れましたが、今回はゲーム会社も人月ビジネスから抜け出したいよね、ということをつらつらと書いてみることにします。
人月単価という言葉はどのように使われているのか
SlerやSEと呼ばれる方たちがおられる業界は私には分かりませんが、ゲーム業界で、仕事を受託するとき、もしくは発注するときに使用されています。
・・・以上が作業内容になります。で、今回のベータ版は人月単価60万でお願いしたいのですが?
え!?、アルファ版のときと同じ70万では難しいですか?
すみません。実はウチがメーカーからの単価を抑えられちゃって。60でないとウチの利益が出ないんですよ
えーと、では、今回のベータ版の人月単価は60で行くとして、量産に入ったら戻していただくとかは可能ですか?
量産に入ったら、予算は増やしてもらうことはメーカーと話しているので大丈夫です!
※人月単価に関しては現実の数字とは変えています。
会社によって異なりますが、ソーシャルゲームだと概ね下記のようなマイルストーンで進みます。
- プロトタイプ
- アルファ版
- ベータ版
- 量産
- リリース
- 運営
今回はベータ版の期間の人月単価を下げて欲しい、とお願いされたという訳ですね。
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クライアントは簡単には変えられない
人月単価を下げるような会社とはお付き合いを避けるというのも一つの考え方です。
ただ、孫請けの会社である以上、直請けの会社さんから人月単価を下げて欲しいといわれると対応せざるを得ないというのが現状です。もちろん、人月単価は売上に直結するので、仕事をお断りして人月単価の良い会社さんの案件を選んだりすることもあります。
でも、お付き合いもあるし、メーカーさん自体が人月単価を下げているご時世なので、ある程度仕方のないことなのかもしれません。それに開発会社にとっては開発ラインが空いてしまうのが怖いので、長い期間受託できる仕事の方がありがたいのです。
アプリビジネスは体力がないとできない
アプリをリリースしてそこから収入を得れば良いのでは、と思われるかもしれませんが、なかなかそれも難しいのです。
「夢だったゲームアプリ開発。700万円かけて売上14万円でゾンビ化」京都のアプリ開発者「room6」が語るアプリビジネスの厳しさ。 | アプリマーケティング研究所
700万円かけて開発したゲームの売上が14万円だったという、読んでいて寒気がする記事がこちらです。でも、寒気がすると同時に700万円規模でまだ良かったな、とも思います。
今のソーシャルゲームは開発費が2億から5億くらいかかっているのもあるので、体力がある会社でないと挑戦すらできなかったりします。
最後に他社さんの事例をちょこっと紹介
いつもはまとめを書くのですが、今回は何もまとまってないので、最後に他社さんの事例を紹介します。他社さんというか、私の勤務する会社とは比べ物にならない大手さんですが。
創業事業はゲーム開発ですが、今は分社化してインターネットサービスの会社として経営されています。ファッション通販のSHOPLISTで有名ですね。
大阪にある大手ゲーム会社です。ストリートファイターやドラゴンボールなどの大手版権も扱われています。
飲食店を手がけている子会社があり、フランス料理店などを運営されています。ストリートファイターの会社がフランス料理店もやっているって知らない人も多いんじゃないかな?
BtoBの人月ビジネスから抜け出すために、BtoCのインターネットサービスや飲食店も良いなあと思う反面、何とかゲーム開発のままで人月ビジネスから脱却できないか、と考える日々です。
誰か良いアイデアがあったら教えてください^^
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