ドラゴンクエスト最新作「ドラゴンクエスト11 過ぎ去りし時を求めて」が7月29日に発売されました。
今回は、以前ほどのお祭り騒ぎではありませんでしたが、それでも各地で行列が出来ていたようです。
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私も高校生の頃は朝から行列に並んで購入していました。
並んでいたときのワクワク感はすごかったなー。
最近は発売から何日も経ってから、落ち着いた時期に買うようになっちゃいましたが。
最新のドラクエの映像は
ドラクエ11はPS4と3DSと同時発売され、違う機種で同じ物語が楽しめるという仕様です。気になるのはやはりPS4のグラフィックですね。
トゥーンでもなくフォトリアルでもない、その中間のルックがお見事です。
紹介した動画はゲーム映像編とあるように、実機の映像なのでしょう。ゲーム機の映像がここまで来ていることに、感動しつつも少し現場から離れていることに寂しさも覚える今日この頃です。ガリガリとゲーム画像を作ってた頃は楽しかったなあ・・・。
ゲーム機の性能が低かったころは、プロモーション映像とゲーム機に使う3DCGモデルは別のものを使用していました。
開発途中のモデルデータを映像会社さんに渡し、映像会社さんでハイポリモデルを作って、オープニングムービーやプロモーション映像を作ってもらっていました。
ゲーム内のオープニングムービーはゲーム会社で作っていると思われる方もいるかもしれませんが、大半は映像制作会社で製作されています。
ゲーム会社と映像制作会社の違いや、使用する3Dモデルの違いなどはまた別の機会に書いてみたいと思います。
ドラクエ初期の色違いのモンスター
さて、話は少し変わりますが、初期のドラクエに色違いのモンスターがよく出ていたのをご存知でしょうか。
ゲーム開発の仕事をしている人ならすぐに分かると思いますが、これはデータを節約するための方法の一つです。この頃のゲームの画像データは、画像とカラーパレットを別々に持つことが当たり前でした。
上のヒドラの画像で、1体に使われている色数は16色です。画像の最小単位であるピクセルに対して、カラーパレットで指定する色を変えてあげれば、違う色のモンスターが出来上がります。
イメージ図を作成してみました。
上記の画像で、真ん中辺りにある16色のファイルがカラーパレットです。このように1枚の画像に複数のパレットを割り当てることで、色違いのモンスターが誕生していたのです。
データサイズとしては、画像よりもカラーパレットの方が圧倒的に小さいので、ROM容量が少なかったこの時期は、上記のような方法をよく使用していました。
ゲーム開発の現場では、こういう色違いでキャラクターを作ることを「パレチェン」と呼んでました。
「あ、それはパレチェンで、作っといてー」
と言われた場合は、画像はいじらず、パレットだけを変えて違うモンスターをそれっぽく仕上げておいて、という意味になります。
(注 上記は私が所属していたゲーム会社の話で、ドラクエの開発がそうやって作っているという訳ではありません)
ゲーム業界でなくても、デザイン系の仕事でPhotoshopなどを使われている方は、テキトーな画像をインデックスカラーにして、イメージ→モード→カラーテーブルと表示していただければ、どういうことなのかすぐに理解してもらえると思います。
もっとも最近は携帯ゲームでも、性能がかなり上がってきたので、カラーパレットのような知識は不要になりつつありますが(^^;
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