人月単価、というのは一人の人に一ヶ月作業してもらったときに会社が支払う費用のことです。仮に人月単価80万の人に4ヶ月働いてもらった場合、合計費用は320万円かかります。
人月単価 80万円 X 4ヶ月 = 320万円
という計算ですね。
ゲームの開発会社で、弊社の人月単価は○○万円です!、と公言している会社はありません・・・と書こうと思って、念のためにググってみたら、サイバーコネクトツーさんの松山社長がnoteに記載されていました。すごいなー。
私が勤務している会社よりも遥かに高い・・・って、規模やネームバリューが違うので当たり前といえば当たり前なのですが。
請負開発の場合の人月単価の費用
私が勤務するような小規模な開発会社でも人手が足りなくて、協力会社さんに仕事を依頼することが時々あります。
今回、プロジェクトでどうしても人手が足りなくなったので、ある会社さんにお仕事を依頼しました。人月単価は50万円です。少ないというツッコミは書いている人が落ち込むのでご容赦ください(^^;
それでもまだ人手が足りなかったので、派遣会社に依頼して派遣社員さんにも入ってもらうことになりました。派遣社員の場合は勤務してもらった時給でお支払いすることになります。
今回、派遣社員さんにお支払いする時給は2,100円です。一日8時間、毎月20日間働いてもらったとすると、33万6,000円になります。
開発効率は派遣社員の方が良い
開発を依頼した会社さんは、請負業務になるので自分の会社で作業をします。作業に関する連絡は下記のものを使用しています。
- メール
- チャット
- 電話
- SVN(バージョン管理ソフト)
派遣社員さんは会社に来てくれているので、口頭とSVNです。他は離席しているときにチャットにメモを残しておくくらいでしょうか。
当たり前のことですが、派遣社員さんの方がプロジェクトチームの中に居るので、圧倒的にコミュニケーションが取りやすく、開発効率が良いのです。
社内に居るということは、開発機材と使用するソフトウェア、光熱費は自社で負担していることになります。それでも元々のコストが違うので、派遣社員の方が遥かに予算的にはプロジェクトに寄与します。
請ける側の利益の差はどれくらい?
ちょっと視点を変えて仕事を請ける側で考えてみます。
50万円で仕事を請けたとして、その内訳は下記のようになるでしょう。
- 給料
- 各種保険
- PC
- ソフトウェア
- 光熱費
- 通信費
- 家賃
担当するスタッフさんが受け取るのは給料で、残りは受託している会社が受け取ることになります。だいたい割合は半々くらいではないでしょうか。
派遣社員の場合は派遣会社が3割くらいのマージンを取っていることが多いようです。
今回の例で比較すると、
- 請負開発 25万円
- 派遣社員 23.52万円
ということになります。本人が受け取る金額にそれほど大きな差はないことになりますね。
まとめ ー 良くも悪くも昔からあるビジネスモデル
さて、今回の件で何が言いたいかというと、派遣社員で請負受託をすればリスクが少なくて、利益が出るビジネスモデルになるのでは、ということになります。
というか実際に今やっているのがそれになりますね(^^;
クライアントからの請けている人月単価が70万円とすると、
- 協力会社に業務委託した場合 20万円
- 派遣社員に担当してもらった場合 36.4万円
会社に残るお金は派遣社員に担当してもらった場合の方が、はるかによくなります。しかも効率が良いですし。
ゲーム開発にかかわらずシステム開発でも同じようなモデルが構築できるのではないでしょうか。
というか昔からあるビジネスモデルの一つなのでしょうね。
とりあえず派遣会社さんと仲良くしておくことにしよう^^
※本記事中の受託金額や派遣社員さんの時給は、実際の金額とは異なる金額を記載しています。
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