まず最初に守秘義務に触れないために、案件名や具体的な会社名は一切書かないことをご了承いただければと思います。
ゲーム開発案件を受託するときに、同業者から談合を持ちかけられた話です。談合というほど大げさなものではないのかもしれませんし、ひょっとすると他の業界だと良くあることなのかもしれません。
ただ何となく釈然としない気持ちが今でも残っているので、ブログに書いてうさ晴らし(^^;をさせていただきます。
ゲーム開発の受託案件の概要
あるクライアントから、ゲーム開発のグラフィック製作の案件の話がありました。
- ソーシャルゲームのアセット作成
- 作成するアセットの数は40個
- 製作期間は3ヶ月
アセットというのは、ゲーム内に登場するオブジェクトのことです。キャラクターが装備するアイテムや、背景の中で動作する部分などを、アセットと総称していうことがあります。
クライアントからは打ち合わせ時に、製作するアセットのリストと資料を受け取りました。その後に社内で作業内容の見積もりを行いました。
クライアントとは再度打ち合わせを行い、作業にかかる工数を説明した上で、見積書を渡しました。そして、打ち合わせの最後にクライアントさんから、こんな言葉をかけられました。
申し訳ありませんが、他にも見積もりを依頼しているところがあります。
その結果を待ってから、御社にご依頼するか決めてもよろしいでしょうか。
要は相見積もりです。アイミツという略称の方が分かりやすいかもしれません。相見積もり自体は良くあることなので、了承して打ち合わせを終えました。
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同業他社から連絡が・・・
その後、別の会社から連絡がありました。普段から仲良くしている会社さんで、私の所属している会社から、仕事を依頼したことが何回かありました。
担当の方は快活な性格で、いつも明るい口調で話されるのですが、そのときはなぜか歯切れが悪い感じでした。一通り世間話をしたあと、食事のお誘いをいただいたので約束して電話を切りました。
その後の食事の席で、彼はおずおずといった感じで話を切り出しました。
○○社のアセット製作の案件とかどう思います?
今から考えると、このときに彼はカマをかけていたのだと思います。うかつな私はそれに気づかず、あっさりと答えてしまいました。
あ、御社も相談があったんですね。なかなかスケジュールが厳しい案件ですよねー。
ですよねー。ちなみ御社はどれくらいで工数を出されました?
工数とは作業にかかる時間などを指す言葉で、見積もりの基準になるものです。このときになって、ようやく私は「自社で仕事を受託するために、ウチの金額を知りたいのだな」ということを悟りました。
さすがにそれを話す訳にいかないので、のらりくらりと話を濁していると・・・
僕は営業出身なので、工数の計算がイマイチ分からないんですよねー。参考までに今回の見積もりがどれくらいだったのか教えていただけると助かります!
(なかなかストレートだな。酔っているんだろうな)
そう思いつつももちろん話す訳には行きません。テキトーに話を濁しつつ、一般的な工数計算の話で座を濁しながら、飲み会を終えました。
最終的に受託したのは別の会社
最終的にその開発案件を受託したのは、私の所属する会社でも彼の会社でもなく、まったく別の会社でした。クライアントは複数社に相見積もりをしていたのです。
工数を聞かれた彼とは、それから三ヶ月くらい経ってから、別の仕事の話で打ち合わせをすることになりました。打ち合わせを終えたあとに、最後に気になっていたことを聞いてみました。
あのとき、ウチの金額を聞き出そうとしてたでしょ?
というと、彼はいたずらがバレた子どものような感じで、笑いながら謝っていました。
まとめ ー 談合というほどのものではないかもしれないが
ゲーム業界は楽しい業界と思われている人も多いかもしれませんが、裏ではちょっとドロドロした面もあるというお話でした。内容的には談合というほどの大げさなものではないかもしれません。
他の業界だとどうなんだろう。
システム開発の業界とかはゲーム開発と意外と近いと思うのですが、談合とまでは行かなくても、同業他社の受託金額を聞き出したりすることはあるのだろうか、とちょっと気になりました。
まとめといいつつも、今回はあまりまとまってませんが(いつもか(^^;)、この辺で。
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