人月で請け負っている仕事のプロジェクトリーダーの予算がいつも気になります。
私が管理しているのはゲーム開発ですが、システム開発でも同様の問題を抱えていると思います。要はリーダーの分の予算をクライアントに認めてもらえるかどうか、ということなのですが・・・認めてもらえない場合、他社さんはいったいどうしているのだろう?
まあ、クライアントさんからリーダー分の予算が出れば全て解決するのですが、なかなかそういう恵まれた案件がないのも事実です。
(私が勤務している会社が、弱小孫請け会社だからかもしれませんw)
人月計算のプロジェクトの予算
人月計算のプロジェクトとは、一人が一ヶ月そのプロジェクトに従事したときの予算を決めて進めるプロジェクトのことです。ゲーム業界やシステム開発などでは、よくある形式だと思います。
例えば、一人辺りの人月単価を60万とします。ゲームに登場するキャラクターのモデリングを20体請け負ったとします。1体を作成するのに必要な時間1ヶ月と仮定します。開発期間は5ヶ月にしてみましょうか。
- 人月単価 60万円
- キャラクター 20体
- 期間 5ヶ月
- 一ヶ月辺りに割り当てる人員 4名
プロジェクトの予算 1,200万円
上記のようなプロジェクトが人月計算のプロジェクトです。ここで割り切れない場合や、担当するスタッフとスキルが合わない場合もありますが、今回書きたいのは、リーダーを配置する場合、その予算をどうするか、という点になります。
プロジェクトを進めるには交渉担当が必要
受託開発の会社の場合、クライアントとの交渉担当が必要です。交渉担当の呼び名は様々で、
- ディレクター
- 渉外担当
- 窓口役
- チームリーダー
など会社によってことなります。問題なのは、この人の予算をどうするかという点です。
四人の中の誰かがプレイングマネージャー
私が勤務する会社で多いのがこのケースです。プロジェクトに入るスタッフのうち、最もスキルのある年長者にプロジェクトリーダーを担当していただきます。リーダーは自分の作業にプラスして、
- クライアントとの交渉
- スタッフの進捗管理
- 成果物のクオリティ管理
といった業務が発生します。
リーダーのスキルが高ければ上手く回るのですが、そうでない場合は炎上に繋がるケースも多い人員配置です。
リーダー分の予算をもらって5人体制
プロジェクトが最も安定するパターンがこちらです。
実作業は4人分なのに対し、リーダーとして1人分の予算を付けてもらい、5人でプロジェクトを回すケースです。
リーダーの人がは、交渉や進捗管理などに専念できるので、安心してプロジェクトを任せることができます。
こういう体制で全てやりたいなー、と思うのですが、リーダー分の予算を付けてくれるクライアントはあまり多くはありません。
- 人月単価 60万円
- キャラクター 20体
- 期間 5ヶ月
- 一ヶ月辺りに割り当てる人員5名
プロジェクトの予算 1,500万円
プロジェクトの総額がかなり変わってきます。リーダー分の予算を丸々出してくれるところはなかなかありません。
ちなみにゲーム開発を一本丸受けするくらいの規模の大型プロジェクトだと、交渉役のディレクターだけでなく、制作進行担当者として2人分くらい実作業者以外に予算をもらえることもあったりします。
リーダー分の予算が出ず、掛け持ち
人物シルエットが半分になっている人が居ますが、この人がリーダーです。
どういうことかというと、別のプロジェクトでもリーダーとして、プロジェクトを掛け持ちしてもらうのです。
プロジェクトのリーダーの予算が付かない場合に、こういうケースが発生します。
- プロジェクトは安定させたい
- リーダー分の予算は認められなかった
- もしくは一部しか予算出なかった
上記のようなケースでプロジェクトを掛け持ちしてもらうことがあります。リーダー分の予算を確保できなかった場合、何とか他のプロジェクトも担当してもらって、プロジェクトの安定を図るしかないのです。
まとめ ー 他社はどうしているのだろう?
リーダー分の予算が出ているのであれば良いのですが、そうでないプロジェクトの方が多かったりします。そういう場合、他社さんがどうされているのかが気になります。
- ディレクション費
- 管理費
- 間接費
どんな名称でも良いのですが、クライアントから少しでも予算が出ていると非常に気が楽です。クライアントから予算が出ない場合は、プレイングマネージャーに頑張ってもらうしかない状況です。会社としてあまり良いことではないのですが。
もっとも、スタッフ全員分の仕事がなくて、たま~に、4人分の予算しかないプロジェクトを5人や6人でやったりすることもあるのですが。まあ、そういうこともあるので、差し引きゼロということで(^^;
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