テキトーなカンバン方式のようなスクラムのようなタスク管理をしたら上手くいった話

ゲーム開発

タイトルだけでは何のことか分からない人も多いと思います。

 

プロジェクト管理に興味がある人はご理解いただけるかもしれません。ただ今回の話は明確なプロジェクト管理手法にそったものではなく、テキトーに組み合わせて行った管理方法なので、参考程度にしていただければと思います。

 

プロジェクト管理については私も勉強中なのですが、系統立てて学んだことがありません。全て本や現場の知識から寄せ集めたものですので、用語などに間違いがあればご容赦くださいませ。

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発端はプロトタイプ作成のプロジェクト

今回のプロジェクトはゲームのプロトタイプの作成でした。プロトタイプとは、ゲーム開発で「プロト」や「試作」と呼ばれるもので、本開発に入る前の動作確認ができる程度に組み上げたゲームのことを意味します。

 

例えば対戦格闘ゲームなら、対戦格闘部分だけを仮キャラクターで1ラウンドだけ遊べるようにする、というような状態ですね。

 

メーカー内ではこれを作成して部長や役員クラスの人からプロジェクト開始の決済をとったり、下請け会社であれば、メーカーにプレゼンして開発費を確保したりします。逆にメーカーから、

 

こんなゲームを考えているので、とりあえずプロトを作ってよ

 

 

といわれることもあるようです。私が所属しているような孫請けの会社だとメーカーから声がかかることはありませんが・・・

 

プロジェクトのメンバーとプロジェクトの概要

今回のプロジェクトがプロトタイプの製作ということもあり、ゲームの仕様書も同時進行でした。プログラムはクライアントさんが担当するとのことだったので、社内のプロジェクトチームのメンバーはデザイナー中心の4名でした。

  • プランナー兼ディレクター
  • 2DCGデザイナー
  • 3DCGモデラー
  • 3DCGモーションデザイナー

以前に記事にしたことがあるのですが、ゲーム開発を受託するときは、普通はプロジェクトの最初に見積もりを行い、作業スタッフを割り当てます。

 

 

今回、クライアントさんからの提示は、

  • 毎月の予算は4人分
  • ゲームの戦闘パートのみの作成
  • 期間は5ヶ月間
  • クライアントさんの担当者は一人

というものでした。プロジェクト開始時に何を作成するのかは明確になっておらず、正確な見積もりが出せないプロジェクトでした。

 

タスクを一つのボードに張り出してみた

作成するものが明確になっていないプロジェクトだったので、どう仕事を回すのか、プランナー兼ディレクター担当のスタッフと相談し、以下の方針で進めるようにしました。

  • タスクを全て見えるようにする
  • タスクは全てボードに張り出す
  • 毎日進捗状況を確認する

言葉だけだとイメージが掴みづらいと思いますので、簡単な表を作成してみました。

 

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実際にはホワイトボードに線を引いて、各タスクは大きめの付箋紙に書いて貼り付けました。

 

守秘義務があるので、その写真を載せることは出来ませんが、プロトタイプ作成ということもあり、実際には予定になかったタスクがいくつも張り出されることになりました。

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毎日、やったことと&その日にやる予定のことを報告した

毎日、4人で簡単なミーティングを開催してもらいました。そしてそのミーティングで話すことは三つに限定しました。

  • 昨日、やったこと
  • 今日、やること
  • 現在問題になっていること

タスクを誰が担当するのかは、メンバー全員で決めるようにしました。幸いにもプランナー以外の3人のデザイナーが、専門分野以外もこなすスキルを持っていたため、空いた人がとにかく次のタスクに取り掛かることで、プロジェクトは上手く回りました。

 

もしどうしても苦手なタスクしか残っていないときは、

  • ひとまずそれを担当する
  • 得意な人の手が空いたらタスクを交換する

という対応で解決するようにしました。

 

まとめ ー 上手くいった秘訣は二つ

このプロジェクトは実は先月末に無事に終わりました。

上手くいった理由は二つあると考えています。

 

ディレクターの仕事の調整

プランナー兼ディレクターがクライアントとの連絡役も兼ねていたのですが、彼がプロジェクトに入ってくる仕事量を上手く調整してくれました。いくらタスクが見える化されていても、入ってくるタスクの総量が多ければプロジェクトは破綻します。

 

毎日のミーティング

プロジェクト管理の手法のひとつである「スクラム」では、毎日のミーティングが組み込まれていたと思います。

 

今回はそれをマネて導入してみたのですが、これが上手く機能しました。話すことも三項目に搾ったので、毎日ミーティングを行ってもまったく負担になりませんでした(短いときは10分くらいでミーティングが終わっていました)。

 

たまに出てくる問題点がメンバー間で解決するものであれば、その場で解決し、メンバー間の調整で解決しないものであれば、会社間の話し合いで解決するようにしました。

 

プロジェクト管理のお話は以上になります。

ひょっとしたら、ありふれているプロジェクト管理の方法なのかもしれませんが、参考になれば嬉しく思います。ではでは、今日はこの辺で。

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