任天堂とCygamesの提携が発表されました。別にコンソールゲームの巨人である任天堂と、ソーシャルゲームの大手であるCygamesの提携について書きたい訳ではありません。今回はメディアにこういう情報が発表されるときに、開発はどれくらい進んでいるのかというちょっとした裏話になります。
任天堂とCygamesが業務提携 スマホゲーム「ドラガリアロスト」今夏リリース – ITmedia NEWS
発表されたときには開発は7-8割は進んでいる
今回の話は私が開発に携わっているという訳ではありません。開発に携わっていると守秘義務があるので、誰もが見る可能性のあるブログには書けなかったりします。あくまでも業界の一般的な話です。
さて、今回の提携が発表されたのは、4月27日ですね。そしてリリース予定が今夏です。仮にリリースが8月だとすると、発表されてからリリースまでの期間は4ヶ月です。
この期間でそれなりの規模のあるソーシャルゲームの開発できる訳がないですね。実際の開発規模は、もちろんゲームの内容や規模によって異なりますが、だいたい1年半から2年前後です。今だと2年を超えるものもざらにあるでしょう。ちょっと前はそうでもなかったのですが、年々、開発期間は長くなる傾向にあります。
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ファミ通などで発表される続編や移植作の発表も
ファミ通などの雑誌やゲーム系情報サイトでも、続編や移植作が発表されることがあります。それらも開発がある程度進んだ状態で発表されます。
よく続編開発決定!とかの煽り文句が掲載されていますが、開発者がへろへろになって製作の真っ最中に、そのニュースが掲載されてたりするので、
ようやくメディアに発表されたのか・・・
というようなことがよくあります。ゲーム開発のあるあるですね。
開発スタートと一緒に発表されない理由とは?
開発スタートと同時に発表されない理由は二つあります。
開発期間が確定できない
もちろん開発スタート時には、発売までのマイルストーンが策定されます。それにそって開発が順調に進むこともありますが、進まないことも往々にしてあります。
あるゲームメーカーさんだとスクラップ&ビルドの精神で、おもしろくなければ一度壊して作り直す、という方針で開発されていることもあります。ゲーム開発者としてはその精神は羨ましいなあ、と思いつつも、上の人は大変だろうなあ、とか、下請けには関係ないか、と思っちゃたりするのですが。
マーケティング的な問題
もうひとつはマーケティング的な問題です。発表されてから発売までに期間が空きすぎるとインパクトが薄れます。DQやFFのような大作ならともかく、移植作とかであれば、3ヶ月か4ヶ月前に発表が定番だと思います。
そこからメディアへの露出を増やして、営業の人が動いてって感じですね。
まとめ ー 開発時期を決めるのは?
ゲーム会社って開発者がよくファミ通などで取材されることが多いので、開発者主体で動いているように思われるかもしれません。でも実際は開発以外の職種である営業、広報、マーケティング担当など、発売時期に関わってくる人は多く存在します。
そして、ゲーム会社も営利企業の一つなので、会社の決算やライバル会社の販売スケジュールなどにも影響されます。
上記のようなゲーム開発に関係する諸々の事情があって、開発がある程度進んだ状況でメディアに発表されるのです。
さて、今、関わっているプロジェクトが世に出るのはいつかなー(・ω・)
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