2017年も終わろうとしています。
年末年始の過ごし方は人様々ですが、普段から本をよく読まれる方は、違うジャンルに挑戦してみてはいかがでしょうか。
あまり本を読まれない方は、時間のある年末に何か一冊でも手にとってもらえればと思います。
今回は私が心からお薦めできる本を、ジャンル別に7つ選んでみました。
(出典 陽だまりの彼女)
- 【エンターテイメント】ジェノサイド 高野和明
- 【歴史】関ヶ原 司馬遼太郎
- 【ビジネス】やり抜く力 GRIT アンジェラ・ダックワース
- 【恋愛】陽だまりの彼女 越谷オサム
- 【ミステリー】殺戮にいたる病 我孫子武丸
- 【現代小説】ちょっと今から仕事をやめてくる 北川恵海
- 【Web小説】転生したらスライムだった件 伏瀬
- まとめ ー 年末年始にゆっくりと読書を
【エンターテイメント】ジェノサイド 高野和明
小説を一冊だけ選んでください、といわれたら躊躇なくこの本を選びます。それくらい自信を持ってお薦めできる一冊です。
最新のスーパーコンピューターでも、1メートルの高さから落とした葉っぱがどこに落ちるのかを予測することはできません。でも、もしそれができる「人間」が居たとしたら、それは現生人類にとってどういう存在でしょうか。
アフリカで戦闘を続ける米国の傭兵と、日本で薬の研究を続ける大学院生の、国籍も職業も生い立ちも違う二人の主人公が織り成すストーリーが見事としかいいようがありません。
【歴史】関ヶ原 司馬遼太郎
今年、岡田准一さん主演で映画化された作品です。
司馬遼太郎氏の作品はどれも大好きなのですが、一つタイトルを選ぶとなると関ヶ原です。私が石田三成を好きになったのもこの小説を読んだからです。
秀吉の死後、ほとんど大名が徳川家康に鞍替えする中、ただ一人豊臣政権を守るため石田三成は挙兵します。
ちなみに石田三成と徳川家康ではその動員能力に雲泥の差があります。
- 石田三成
- 近江佐和山19万石
- 動員兵力 約6千人
三成が6千人程度なのに対して、家康は7万を超えます。
- 徳川家康
- 関東250万余石
- 動員能力 約7万5千人
この状況で、三成は毛利輝元を総大将に担ぎ出すことに成功し、会津米沢120万石の上杉景勝と同盟し、徳川家康を日本列島で挟み撃ちにするという壮大な構想を作り上げます。
そして関ヶ原において激闘を繰り広げ、裏切りさえなければ勝利したかも知れない状況まで持っていったのですから、男児としては痛快な一生といっていいのではないでしょうか。
【ビジネス】やり抜く力 GRIT アンジェラ・ダックワース
どんなジャンルでも成功する法則がある、といわれたら、貴方はどうしますか?
私であればすぐにそれに跳びつきます。底の浅い人間なのでw
アメリカの海兵隊の訓練は厳しいことで知られています。その訓練で最後まで辞めることなく耐え抜き、士官候補生になっていく人物に共通する点は何でしょうか。頭の良さでしょうか、身体能力でしょうか、コミュニケーション能力でしょうか。
GRITという本には、あらゆる分野で成功した人に共通する能力が何なのかについて記載されています。
【恋愛】陽だまりの彼女 越谷オサム
2013年に映画化されたのでご存知の方も多いかもしれません。
恋愛小説ですがファンタジー的な要素も含んでいます。登場人物の一人に大きな秘密が隠されているのです。それについてはネタバレになるので書けないのですが。
とにかく登場する彼女が可愛くて可愛くて可愛くて・・・そして悲しいのです。悲しいというよりは、せつない、かな。いや、やっぱり悲しいかも。
「女子が男子に読んでほしい恋愛小説No.1」というキャッチフレーズはあまり好きではないのですが、彼女や身の回りの女の子を大切にしたくなる、そんな不思議な魅力のある作品です。
【ミステリー】殺戮にいたる病 我孫子武丸
ミステリーは正直なところ十角館の殺人(綾辻行人)とどちらにしようか迷いました。でも、やっぱり自分の好きな作品がどちらかというと殺戮にいたる病です。
この本は構成自体に大きなトリックがあります。こう書くだけでミステリー好きの人なら分かってしまうかもしれません。
もしこの構成自体を知らない人が読むと、その最後のどんでん返しに愕然とします。愕然というか、よく理解できず茫然自失する、といってもいいくらいです。
作者の我孫子武丸さんは、かまいたちの夜シリーズのシナリオを書いた人、というとゲーム好きの人ならピンとくると思います。
かまいたちの夜シリーズが好きな人は本書も手にとってもらえると嬉しく思います。ただ、残酷な描写や性的なシーンもあるので、それらが苦手な方はご注意を。
【現代小説】ちょっと今から仕事をやめてくる 北川恵海
福士蒼汰さん主演で今年映画化されたので、ご存知の方も多いと思います。
ブラック企業に勤める主人公が、駅のホームで飛び込み自殺を考えているときにヤマモトという謎の男に声をかけられます。ヤマモトいわく、小学校の頃に転校した同級生とのことなのですが、主人公は覚えていません。
ヤマモトが気さくな性格だったこともあり、意気投合して一緒によく飲むようになるのですが、主人公はだんだんヤマモトの素性が気になり始めます。調べているうちにヤマモトは過去に亡くなっていて・・・
ブラック企業へのアンチテーゼ、と書くとありきたりの表現になってしまうかな。テーマとしてはそうなのですが、それだけでない爽やかさと暖かさがこの小説にはあります。
詳しくはレビューを参考にしていただければと思います。
ちょっと今から仕事をやめてくる 人生応援ストーリーという言葉がぴったしの物語
【Web小説】転生したらスライムだった件 伏瀬
今は小説やマンガにも展開されている「転スラ」ですが、元々はWeb小説でした。今でもWeb版は全話無償公開されています。
異世界でスライムに転生した主人公が様々なスキルを獲得して、ドラゴンやゴブリン、魔狼を相手に難題を乗り越えていくのですが、おもしろいのがそのスキルです。
最初は周りの状況さえまったく分からないただのスライムなのですが、スキルを会得することによって、周りの状況を把握したり、喋れるようになったり、攻撃できるようになります。
「捕食者」というユニークスキルで、ドラゴンさえ取り込んでその能力を得たり、人間の姿に擬態したりします。
小説を読んでいるときは、映像化は無理なんじゃないかなー、と思っていたのですが、マンガ版を読んでみたら、それもよくできていたので小説が苦手な方はマンガ版ぜひ手にとってみてください。
まとめ ー 年末年始にゆっくりと読書を
年末年始は特番やお笑い、格闘技などの魅力的なテレビ番組がたくさんありますが、ゆっくりと読書してみるのもいいのではないでしょうか。
私自身もこの年末年始はあまり読まないジャンルの本を読んでみようと考えています。もしお薦めの本がありましたら、教えていただけると嬉しく思います^^
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