ゲーム会社への転職・就職にはゲームを遊ぶ人でないと難しい?

ゲーム会社への就職

私はゲーム開発会社で採用を担当しています。ゲーム業界へ就職する方法は別記事に詳しく解説しているので、ここでは二つの問題について解説します。

 

二つの問題とは、

  • 就職試験を受ける会社のゲームを遊んでおく必要があるのか?
  • ゲームをほとんどプレイしない人がゲーム業界に入れるのか?

です。これは採用担当をしていると、ときどき出くわす問題でもあります。いや、問題という言い方はおかしいかな。

 

ときどき、ゲームをまったく遊ばない人が応募に来ることがあります。そのときに採用する側がどのように感じているのかを記載したいと思います。

 

就職試験を受ける会社のゲームを遊んでおく必要があるのか?

この質問は専門学校の合同企業説明会で学生から受けました。採用面接を受ける会社のゲームを遊んでおいた方が良いのかは、応募者にとって気になる点だと思います。

 

結論を先に書くと、本当に好きなら遊んでおいたほうが良い、になります。そしてやりこんでおくともっと良いでしょう。ただ、試験対策のために遊ぶくらいなら遊ばないほうが良いでしょう。薄っぺらな愛情はすぐにバレます。

 

ゲーム会社の採用担当者にとって、

  • 御社のゲームを遊んでいます
  • 御社のゲームが好きで受けにきました

と言われると嬉しいものです。

 

でもそれが採用に大きく影響するかというと、それほどではありません。採用担当者の見るべきポイントは候補者の人間性やスキルであり、自社のゲームが好きなのかどうかはそれほど大きな判定ポイントではないのです。

 

心象点に少しプラス、くらいに捉えておくと良いでしょう。

 

ゲームを遊ばない人がゲーム会社を受けて採用される?

これは採用面接のときに、応募者から直接質問を受けました。質問というか正直な候補者で、

 

今まで遊んできたゲームで一番好きなゲームとその理由を教えてください

 

 

 

 

いえ、実はゲームはほとんど遊びません

 

 
 

お!?、そうなんですね。ではゲーム会社を志望された理由を教えていただけますか?

 

 

 

 

はい。私は絵が描くことが好きで、それを仕事にしたいと考え御社を志望しました

 

 

そのときの会話は上記のような感じでした。

 

要は、

  • ゲームにはあまり興味がない
  • 絵が描くことが好き
  • 業界は問わず絵を描く職業に就きたい

という点からゲーム会社を選んだとのことでした。

 

こういう方が採用されるかどうかは、その方のスキルに寄ります。頭抜けたスキルを持つ方であれば、採用される確率はゲームをプレイするかどうかよりも、その人が作り出す作品のクオリティの方が大きく影響します。

 

職種でいうとデザイナー、サウンドデザイナー、プログラマーであれば、ゲームをプレイしなくても採用される可能性はあるといって良いでしょう。

 

ただしプランナーだけは別です。プランナーだけはゲームをプレイしない方は採用されないと言い切って良いでしょう。まあ、ゲームを遊ばない人がプランナーを選ぶこと自体が少ないと思いますが。

 

ゲーム会社の人間は基本的にはゲーム好きの集まり

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ゲーム会社の人間は基本的にはゲーム好きの集まりです。

 

そりゃそうですよね。ゲーム嫌いな人間であれば、そもそもゲーム会社で働こうとは思いません。ゲームが好きでゲーム会社で働きたくて就職した、という人が多いのは間違いないありません。

 

ただ、美術系の大学を出たデザイナーさんとか、専門学校でプログラムを学んだエンジニアさんとかで、就職の選択肢のひとつとして、ゲーム会社に入社される人もいます。

 

そういう形で選ばれるゲーム会社はほとんどは大手のゲーム会社ですね。まあ、大手でないと、就職先として有望とは言えないので、当然といえば当然ですが。

 

分業制なので特化した人も

大手ゲーム会社だと職種が明確に分かれています。

 

たとえば、デザイナーでも背景やキャラクターなどのイラストを専門に担当する人が居たりします。デザイナーというよりはイラストレーター的な立ち位置ですね。

 

私が以前に在籍していた大手ゲーム会社で、背景を描かせると抜群に上手い女性のデザイナーさんがおられました。その方はゲームをまったくプレイせず、自分が作ったゲームさえも遊ばないタイプの人でしたが、イラストレーターとしての技量は抜きん出ていました。

 

そういう一芸に秀でたタイプの方は、ゲームの知識などは必要なかったりします。クオリティの高い絵が描くことで、ゲーム開発に寄与することができるどうかのほうが重要なのです。

 

ゲームを遊ばないと就職できない職種

前述しましたが、ゲームを遊ばないと就職できない職種はプランナーです。

 

ゲームを知っていないとプランナーとしてやっていけません。プランナーはゲームの企画を考えることだけが仕事ではありません。協力会社やクライアントとの窓口役を担当することも多くあります。

 

ここは○○というゲームの△△を参考にして欲しいんだけど」

 

 
 

いや、僕はゲームを遊ばないので、よく分からないのですが

 

 

 

と返答でもしようものなら、そこでプロジェクトは終了です。

 

ゲーム会社内ではゲームをよくプレイする

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ゲーム会社の中でゲームを遊ぶことがあるかどうかも記載しておきます。

 

昼休みや定時後にゲームをすることは多々あります。会社によってはゲーム専用のプレイルームがあるところもありますね。

 

私が以前に在籍していたゲーム会社では、定時後になると仲間が集って、マリオカートやモンスターハンターをプレイしていました。

 

ファミ通などもよく読んでいました。読むのはもちろん仕事の時間中です。ファミ通は業界紙的な捉えられ方をするので、仕事中に読んでもまったく問題ありませんでした。まあ、それでも積極的に読むというよりは、デザイナーのレンダリングの待ち時間や、プログラマーのビルド待ちなどの時間ですが。

 

普通の会社に勤める友人にその話をすると、就業中にファミ通を読むことはありえない、と言われてしまったことがあります。

 

まとめ ー ゲーム会社志望の学生さんへのアドバイス

ゲームを遊ばなくてもゲーム会社に就職することはできます。その逆でゲーム好きの人がゲーム会社に採用されるとは限りません。

 

採用されるのはどちらかというと、一芸に秀でたタイプであることが多いと思います。上記したような背景が抜群に上手いデザイナーさんとかですね。

 

会社という組織は、なるべく即戦力になる人を採用しようとします。

 

もしゲーム会社に就職したいな、もしくは転職したいな、と考えておられる方は、ゲーム好きをアピールするよりも、何かひとつ「これだけは絶対誰にも負けない」というようなスキルを持つと良いでしょう。

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