竜馬がゆく3 龍馬の師匠である勝海舟と嫁になるおりょうの登場

書評・読書

今は小説は「竜馬がゆく」だけを読んでいます。私はビジネス書は色々なものを同時に読み進める乱読派なのですが、小説は一つを読み終えてから次に進む性格のようです。

 

今回、読了したのは3巻です。この巻では、竜馬の人生における師匠が登場します。

 

名前は勝麟太郎。

号は海舟。

 

勝海舟という名乗りが一番通りが良いでしょうね。

 

幕末を動かした人物の一人です。 

竜馬がゆく3巻

あらためて3巻を読んでいると、勝海舟は快男児という言葉が似合う人物ですね。

 

 

坂本龍馬は勝海舟を切るために訪問した?

小説の竜馬は勝海舟を斬るために訪問します。一人で斬りに行ったのではなく、竜馬の師匠筋である桶町千葉の跡取りである剣士千葉重太郎が一緒でした。この頃の千葉重太郎は志士的な活動をしていて、開国論を唱える勝を斬ろうとしていました。

 

訪問の席で勝の航海貿易論を聞いた重太郎は勝を斬ろうとします。ところが勝の話を聞いて感銘を受けた竜馬は、重太郎が勝を斬ろうとした瞬間に、機先を制して弟子入りを申し出ます。結果として重太郎は勝を斬るタイミングを失ってしまいます。

 

有名なエピソードなのですが、実話なのかどうかが気になりますね。

調べてみるとこのエピソードは創作ではなく、勝海舟自身が昭和23年に語ったものです。

 

とすると信頼性は高い、といいたいところですが、疑問点がいくつかあります。勝海舟が語ったのは明治23年で、勝と龍馬が出会ってから27年経っています。そんなに前の出会いのことを正確に覚えているものでしょうか。

 

仮に覚えていたとしても、多弁な勝がその年までエピソードを話さなかったというのも逆に疑問が残ります。

 

そして決定的なことには、史実の龍馬は勝にいきなり会いに行ったのではなく、四賢侯の一人である越前藩主松平春嶽の紹介で、事前に勝に会って弟子になっているのです。

 

龍馬が勝を訪れた日付から考察

龍馬が勝を訪問した日付から考えてみます。

  • 1862年12月5日 松平春嶽から勝への紹介状を受け取る
  • 1862年12月9日 龍馬が勝を初訪問し門人に
  • 1862年12月29日 龍馬が重太郎と一緒に勝を訪問

勝が記載していた日記に、坂本龍馬が登場するのは12月29日です。ただ、それまでに龍馬が勝の門人になっていたことが判明しています。

 

このことから、龍馬は勝の門人になっていたが、志士活動をするようになった剣士である千葉重太郎が勝を斬るのを防ぐために同行した、というのが史実なのでしょう。

 

それを30年近く時間が経ってしまったあとに、勝が龍馬と始めて出会ったと勘違いした、というのが真実なのではないでしょうか。

スポンサーリンク

 

竜馬の嫁になるおりょうも登場

3巻では竜馬の嫁になるおりょうも登場します。小説を読んでいると、竜馬は女性関係が豊富な男性ということになりますね。その割りにはそういう印象がないのは、司馬遼太郎氏の記述が上手いからでしょうか。

  • おりょう
  • お田鶴様
  • 千葉さな子
  • 長崎のお元

おりょうが正妻?なのは間違いないのですが、竜馬の愛人といわれたお元や、許嫁といわれているさな子も考慮にいれると、少なくとも3人は付き合っていた女性が居たことになりますね。

 

竜馬、モテるなあ^^

 

まとめ ー 海軍創設へと動く竜馬

他の志士が尊王攘夷を唱え、神国日本を守るために攘夷と騒いでいるときに、海外貿易論を唱え、海軍を創設しようとする勝と竜馬は異色の二人組と言っていいでしょう。

 

それが当たり前のように感じるのは、読んでいる私達が現代人だからなのでしょうね。

 

さて、4巻では西郷の登場かな。

それとも土佐勤王党の瓦解だったか。

 

もう内容をすっかり忘れているのでw、楽しく再読ができています^-^

コメント

タイトルとURLをコピーしました