使えるソフトを重要視する会社としない会社のどちらを選択すべきか

ゲーム会社への就職

以前に専門学校の生徒さんからいただいた質問を記事にしてみます。その質問とは、使えるソフトを重要視する会社としない会社のどちらを選択したほうがよいか、というものでした。

 

この質問を受けたときに、良い着眼点だな、と思いました。

 

というのも、

  • どのソフトウェアを学んだほうがよいか?
  • Mayaと3dsMAXのどちらが就職に有利か?

という質問は多くても、ソフトが使えることを重要視する会社としない会社の違いについての質問は今までなかったからです。

 

どちらを選択するか

結論を先に書くと、使えるソフトウェアを重視しない会社を選択したほうがよいでしょう。

 

会社の本質を突いている質問

ゲーム系専門学校に通う学生さんは当たり前のことですが、ゲーム会社への就職を目指しています。別にゲーム系でなくてもWebでもヘアスタイリストでも服飾でも何でも良いのですが、要はどの学生さんも、自分が目指す業界に入れることを重要視しています。

 

なのでどうしても、就職には何が有利か、という思考になると思います。これは当たり前のことですよね。

 

もちろん業界に入ることが重要で、その後は希望の会社に転職すれば良い、という考え方もある意味正解です。一度業界経験者になってしまえば、他の会社に転職するのは意外に簡単だったりします。

 

ただどうせ入るのなら、少しでも良い会社に入りたいですよね。ソフトが使えることを重要視するかどうかは、その会社の本質を突いている質問です。

 

ソフトウェアが使えることを重要視する会社

ソフトウェアが使えることを重要視する会社は、以下のような特徴があります。

  • 現行のプロジェクトを重要視している
  • そのソフトウェアに特化している

それぞれ解説してみます。

 

現行のプロジェクトを重要視している

率直に書くとあまり良い会社ではありません。現行のプロジェクトを重要視しているということは、言い換えれば長い目でみて社員を育てていく余裕がない、ということにもなります。

 

ゲームのプロジェクトは長いものだと2年、3年と続くものもありますが、いずれにせよいつかは終了します。プロジェクトが変われば使用するソフトウェアも変わります。

 

またゲーム開発は様々な工程があり、エフェクトの作成と、キャラクターをモデリングでは使用するソフトはまったく異なります。

 

一つのソフトを覚えれば他のソフトを覚えるのは容易だ、という考え方も間違ってはいませんが、それなら元々デッサン力やデザイン力がある人を採用したほうが良いでしょう。そういう人がソフトを使いこなすと、とんでもなくクオリティの高い作品を生み出したりします。

 

そのソフトウェアに特化している

ゲーム業界にはあるソフトに特化している開発会社も存在します。例えばUnreal Engine 4といったゲームエンジンや、Motion Builderというモーション作成用のソフトなどです。

 

これらの開発会社は、そのソフトに特化していることが会社の売りなので、社員を育てる余裕がないという訳ではありません。

 

仕事内容がそのソフトを使うことなので、ソフトが使えることを重要視するのはある意味当たり前になります。この手の会社はあまり数は多くありませんが、実際にいくつかありますし、調べればすぐに分かるので、応募するときは事前に調べておくと良いでしょう。

 

ソフトウェアが使えることを重要視しない会社

ソフトが使えるかどうかよりも、デッサン力やデザインなどの基本的なスキルを重要視する会社は、会社に余裕があるのでソフトウェアは入社後に覚えれば良い、と考えている会社です。

 

デッサン力がある人は、入社後にスキルは格段に伸びます。業界経験が長い方や採用担当者はそのことを知っているのですが、それでも会社に余裕がないと、つい現行のプロジェクトや会社のメインツールが使えるかどうかを重要視してしまいます。

  • ツールは入社してから覚えればよい
  • デッサン力や人物本位で採用する

という会社は、社内に余裕があり、ソフトの使い方は入社してから教える、ということを実践している会社です。選択して何の問題もないでしょう。

 

まとめ ー ソフトを重要視しない会社を

まとめると、冒頭に書いたようにソフトが使えるかどうかを重要視しない会社を選ぶと良いでしょう。実際に仕事するようになれば、ソフトが使えるかどうかよりも、重要なことはたくさんあります。

 

ただ、ゲーム会社に何度も応募したけど不採用が続いているという人は、とにかく業界に入ってしまうのもアリだと思います。まずは業界に入って、学びながら自分のスキルを伸ばしていくとよいでしょう。

 

この辺りは過去に一度記事にしましたので、参考にしていただければと思います。

 

以上、採用担当者からのおせっかいなアドバイスでしたー。

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