明智憲三郎氏の著書「本能寺の変 431年目の真実」のマンガ化作品です。書評では色々と書きましたが、なんだかんだいっても、私はこの作品が好きなのかもしれません。マンガ版まで買ってしまいました(^o^)
タイトルが「信長を殺した男」で副題が「~本能寺の変 431年め目の真実~」となっています。明智光秀が信長を殺したのは間違いのないの事実なので、タイトルに偽りはないですね。
というか「○○を殺した男」というタイプのタイトルにはインパクトがありますね。以前にも「龍馬を殺した男」だったか「龍馬を斬った男」というタイトルの本があったような気がします。
明智光秀の登場から信長への仕官
このマンガの明智光秀は登場したときからおじいちゃんですね。明智光秀の年齢は諸説あるのですが、一般的には小栗栖で落命したときには63歳だったといわれています。織田信長が49歳だったので、14歳も明智光秀の方が歳上だったことになります。
このマンガでは明智光秀67歳説を採用しているので、18歳も歳上になっています。そのため登場時から結構なジジイという感じですが、マンガ的な受けを狙って若返らせるよりは遥かに良いのではないでしょうか。
光秀は細川藤孝に中間(ちゅうげん)として仕え、のちに織田信長に使えるという展開になっています。この辺りは史実と変わりないですね。
いや、明智光秀の全半生は不明な点が多く、本当に史実そうだったのかどうかは分からないのですが。
信長を殺した男1巻のキーマンは黒人の弥助
マンガは信長との邂逅から、足利義昭を守るための戦い、そして延暦寺の焼き討ちと続いていきます。
マンガの構成として時系列で物語が展開していくのではなく、強調したいシーンをピックアップして紹介していくような形です。冒頭で光秀が死ぬシーンがあり、ラストには早くも本能寺の変があります。場面場面をマンガし、それぞれの真実を検証していくという形でしょうか。
そして1巻のキーマンは信長に仕えた黒人の弥助といっていいでしょう。
弥助については歴史好きの人ならご存知だと思います。宣教師ヴァリヤーノが信長に提供した黒人で、信長はこの黒人を痛く気に入り、小姓として身辺を警護させたといわれています。
「信長公記」にも、
- 年齢は26歳か27歳くらい
- 十人力
- 牛のように黒い
という記述が残っています。
この弥助ですが、本能寺の変のときに信長と一緒に本能寺に居たといわれています。変が起きたときに、信長の息子の織田信忠に光秀襲撃を知らせに行き、その後は信忠とともに二条城に立てこもり、明智光秀軍と戦ったといわれています。
最後は明智光秀軍に投降するのですが、光秀は弥助を殺さず、宣教師の元に送りました。その後の弥助の行方はわかっていません。
マンガでは弥助が重要な証言をするのですが、これは真実なのかどうか。
帯の文言に戦国武将の末裔がずらり
マンガ本文ではなく、帯の紹介になってしまうのですが、この帯がおもしろいです^^
裏が寄せ書きになっているのですが、戦国武将の子孫の方々が名前を連ねています。
- 織田茂和 十一代安土山摠見寺住職末裔
- 上杉孝久 米沢新田藩九代当主
- 南部光隆 八戸藩十六代当主
- 黒田清久 薩摩藩黒田家末裔・黒田官兵衛子孫
- 長曽我部維親 長曽我部元親五男末裔十八代
- 森耕平 森乱丸一族末裔
書き出してみると、錚々たるメンバーですね。
でも原作者である明智憲三郎氏が一番登場して欲しかったのは、劇中に出てくる援軍の主の子孫の方だと思います。その主とは「狸親父」のことなのですが、まず、無理かな(^^;
まとめ ー 信長を殺した男の真実は?
物語はまだまだ序盤です。光秀の死から始まって、本能寺の変まで進みましたが、時系列で進んでいるのではないので、謎が解明されるのはこれからでしょうね。
明智憲三郎氏がいわれる真実が、どこまでマンガで再現されるのか、これからが楽しみな一冊です^^
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