書評・読書

三国志

三国志2参旗の星 曹操が青州黄巾軍100万と激闘。貂蝉が登場しない三国志

「北方三国志」の第2巻を読了しました。2巻を読み終えて一番驚いたのは貂蝉が登場しないことです。 貂蝉は架空の人物ですが、元になったといわれる董卓の侍女が存在します。1巻では董卓が呂布に自分の侍女を与えるシーンがあるので、てっきりその侍女が貂蝉になるのかと思っていたのですが・・・まさか登場しないとは思いませんでした。 貂蝉が登場しない三国志というのもなかなか新鮮です。北方三国志は三国志演義ベースかと思っていたのですが、貂蝉が出ないとなるとそうではないようです。もちろん正史でもないので、やはり「北方三国志」という呼び名がふさわしいのでしょう。 (出典 Amazon) 貂蝉が登場しないのも驚きですが…
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竜馬がゆく1 司馬遼太郎氏による坂本龍馬像

竜馬がゆくを読むのは何回目だろう。最初に読んだのは確か中学生の頃でした。それ以降、何度も読み返し、今回でたぶん5回目か6回目になります。 休日に古本屋さんを散策していたら、綺麗な全巻セットが安価であったので、つい購入してしまったのです。 自宅に返って本棚をよく調べてみたら、やっぱり一揃い既に持っていました。 ・・・私はバカなのかもしれません(^^; 新装版 竜馬がゆく (1) (文春文庫) posted with ヨメレバ 司馬 遼太郎 文藝春秋 1998-09-10 Amazon Kindle 楽天ブックス 7net 司馬遼太郎氏による坂本龍馬をモデルにした「小説」 実際にあった御前試合? …
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一分で話せ 大事なことをシンプルに伝える方法

この本の帯には「孫社長にも認められた最強の話し方」と書かれています。これにつられて買ったといっていいでしょう。孫社長というのはもちろんソフトバンク創業者で会長兼社長の孫正義氏です。 孫正義氏に認められた話し方、といわれると興味が出てくるのは私だけでしょうか。 この本では、プレゼンで相手を動かすにはどうすれば良いかを、具体的な方法を交えて解説しています。それだけでなくビジネスにおける様々なシチュエーションでの対応方法も記載されています。 ただ、この本で最も衝撃的だったのは300回もの練習です。 1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術 posted with ヨメレバ…
三国志

三国志1天狼の星 正史でも演義でもない北方謙三三国志

三国志は日本の多くの作家が手がけています。代表的なのが吉川英治氏と宮城谷昌光氏でしょうか。マンガでも横山光輝三国志や「蒼天航路」などが有名ですね。 歴史作家の北方謙三氏が執筆された三国志は正史でも演義でもない三国志、という感じでしょうか。誰かが「北方三国志」といっておられたのを見かけたことがあるのですが、まさにその通りだと思います。 (出典 Amazon) 北方謙三氏の三国志の特徴のひとつは「劉備玄徳」という表記をしていることです。日本人にはこの方がしっくりくるのですが、正確な呼称は「劉備」もしくは「劉玄徳」です。 もちろん北方氏はそれを知っていて、日本に馴染むようにアレンジされているのでしょ…
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オーバーロード2「漆黒の戦士」ギルドの統括者が一転して冒険者に?

体感型ゲームにのめり込んでいた一人のサラリーマンが、ゲーム内に取り残されてしまい、そのままその世界で冒険を始める、というのがオーバーロードの大雑把なあらすじです。 普通とちょっと違うのは、取り残されたサラリーマンは、廃課金者と呼ばれるくらいゲームにお金をつぎ込んでおり、ゲーム内で最強キャラだったことでした。しかも演じるキャラクターはアンデッドで、自らのギルドを統括する立場でもあり、幾多のNPCを従えていました。 いわば不死の最強キャラクターとしてギルドを統括する立場を演じつつ、取り残された世界を探る、というのが1巻の内容でした。 ところが、2巻では展開が大きく変わります。 2巻では最強キャラで…
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オーバーロード1「不死者の王」ゲーム内に取り残された最強サラリーマン

話題になっている本やマンガがあると、つい手を出してしまいます。今回、手を出してしまったのはオーバーロード1「不死者の王」です。小説はすでに13巻まで発売され、マンガ化はもちろん、アニメも三期まで製作されている作品です。 これだけ人気になっているので、どうしても気になって1巻を読んでみました。 読み終えたあとの最初の感想は、わー、これはおもろいわ、というものでした。 これだけメディア展開されているのも、納得できるおもしろさです。 オーバーロード (1) (カドカワコミックス・エース) posted with ヨメレバ 深山 フギン KADOKAWA/角川書店 2015-06-26 Amazon …
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ゼロの迎撃 国を守る自衛官の活躍を描いた安生正氏の作品

本を読んでいて鳥肌が立ったのは久しぶりでした。「ゼロの迎撃」というタイトルで、著者は安生正氏です。安生正氏といえば処女作の「生存者ゼロ」で「このミステリーがすごい!」で大賞を受賞しています。 鳥肌が立ったのは、劇中で首相が演説するシーンです。電車の中で読んでいたのですが、鳥肌が立ち、思わず涙まで出そうになりました。電車の中だったので、一人で必死に涙をこらえていましたが。 昨日の大阪の地下鉄で、涙目でこの本を読んでいたのは私ですw 帯には首都壊滅とありますが、壊滅まではしていないかな。 壊滅の危機を食い止めるべく活動する自衛隊の情報官と、某国の特殊部隊との戦いという内容です。 読み終わって最初の…
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戦の国 冲方丁氏による戦国武将を主題にした連作だが・・・

冲方丁氏というと「マルドゥック・スクランブル」が真っ先に思い浮かぶのですが、最近だと映画化された「天地明察」の方が有名かもしれません。 「戦の国」は「天地明察」と同じ歴史小説で、戦国武将を主人公にした連作をまとめた本といっていいでしょう。 気をつけないといけないのは、本としてまとめられて一冊にはなっていますが、元々は別々の小説なので、まとめられたとしても繋がりはないという点ですね。 (出典 Amazon) ちなみに冲方丁の読みは「うぶかた とう」です。この記事を書くまで「うぶかた てい」と読んでいました(^^; マルドゥック・スクランブルを読んだときは「うぶかた てい」だったような気がするので…
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ブレイン・プログラミング 地図が読めない~の著者による人生を変える本

著者は「話を聞かない男、地図が読めない女」を書いたピーズ夫妻です。文章のほとんどをアラン・ピーズ氏が書いたそうですが、二人による共著になっています。 一言でいうと「優れた自己啓発書」になってしまうのですが、それだけではこの本の魅力を表現しきれません。 ブレイン・プログラミングというタイトルから脳科学の本だと思われるかもしれませんが、そうではありません。考え方や脳の騙し方?、著者の実体験を元にした自己啓発書、ビジネス書というべき内容です。 現代版の「思考は現実化する」といってもいいかもしれません。 一番興味深いのは著者の体験談ですね。かなり強烈な内容で、二人が決して順風満帆な人生ではなかったこと…
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ニワトリはいつもハダシ 両A面 火浦功の「同じ話」を載せた異色の作品

ライトノベルという言葉がいつからあったのかはよく把握していません。でも、その言葉が一般的になる前から、よく読んでいたのが朝日ソノラマ文庫でした。 中でも好きだった作家が火浦功です。 高飛びレイクシリーズ スターライトシリーズ トリガーマン!1 などをよく読んでいました。そういえばトリガーマン!1は2が何十年経っても出ていないような気がするのですが、気にしないことにしましょう。 両A面という不思議なサブタイトルが付いていますが、このサブタイトルが本の構成を上手く現しています。この本には同じ話が二回掲載されているのです。 ニワトリはいつもハダシ【両A面】 (ソノラマノベルス) posted wit…
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