ソーシャルゲームのガチャの確率が明示されるようになりました。
ほとんどの人がご存知だと思うのですが、このガチャの確率というのは遊技機業界でいう完全確率方式です。たとえば1%の確率で当たるキャラだとすると、1回ガチャを引いたときに当たる確率は1%ですね。
100回ガチャを引けば確実に1回は当たる・・・という訳ではないので注意が必要です。
遊技機業界の完全確率
私はデザイナーであって数学者ではないので、完全確率という言葉が数学的に正しいのかは分かりません。ただ遊技機の映像製作も経験があるので、遊技機業界だとよく完全確率という言葉を使います。
つまり、大当たり確率が300分の1の機種だと、パチンコ玉がチャッカーに入るたびに抽選を行い、300分の1の確率で当たります。300回回せば1回当たるわけではないのです。
もちろん、回転数が増えれば増えるほど大数の法則によって、300回に1回当たるという数値に近づいて行きます。ただ毎回抽選を行っているので、極端なことをいえば、2回転で当たることもあるでしょうし、3千回回しても当たらないこともあるのです。
ソーシャルゲームのガチャも完全確率
さて、ソーシャルゲームのガチャも確率が表示されるようになりました。
上記はパズドラのレアガチャのラインナップです。ガチャの確率が右端に表示されています。
たとえば一番上にあるブリギッドというキャラクターが当たる確率は1.4%です。
1.4%ということは100回ガチャを回したら1回くらいは当たるのか
星6のキャラは全部1.4%だから合計だと7%。100回回せば7体は手に入るな
というように考えちゃうとちょっと危険です。完全に間違っているという訳ではないのですが、前述したように確実に当たるという訳ではないからです。もちろん大数の法則から考えれば、回数を増やせばその確率に近づいて行くのですが。
ガチャの抽選はあくまでも1回ごとに計算しているので、これくらいの確率だと全然出ないこともありうるのです。ましてや0.05%くらいの当選確率のキャラだったりすれば、そのキャラ狙いでガチャを引くのは、無謀といっていいでしょう。
町角にあるガチャガチャの確率は
町角にあるガチャガチャやガラガラは、完全確率抽選ではありません。毎回、当選する確率は変わります。
分かりやすいようにガチャガチャが10個しか残ってなかったと仮定します。
- 当たり 1個
- ハズレ 9個
- 当選確率 10分の1
このときにガチャガチャを一回引いてハズレが出た場合は、下記のように変化します。
- 当たり 1個
- ハズレ 8個
- 当選確率 9分の1
簡単ですね。もう一回ハズレを引いたとしましょう。
- 当たり 1個
- ハズレ 7個
- 当選確率 8分の1
上記のように誰かがハズレを引くと、全体の個数が変わるので抽選確率も変化します。
ソーシャルゲームのガチャは、いわばガチャガチャで出たハズレを毎回、ガチャガチャの中に戻していると考えれば分かりやすいでしょう。毎回戻しているので、全体の個数は変わらず、確率は何回引いても同じなのです。
仮に0.05%の確率で当たるキャラだと、毎回2,000個のガチャガチャから当たりの1個が出るかどうかを狙っているのと同じです。当てるのは至難の業ですね。
まとめ ー 現実のガチャガチャ形式のガチャはどうだろう?
この記事を書いていて、ソーシャルゲームに現実のガチャガチャをシミュレートしたガチャを実装したらどうだろう、とふと思ったのですが、いかがでしょうか。
ひょっとしたらもう実装しているゲームとかあるのかな?
当たりが出た時点で引く人が居なくなってしまうので、現実的ではないかもしれません。でもABテストという言葉もありますし、一度実装してみて通常のガチャと売上とかKPIを比較してみたら良いのではないでしょうか。
他の人が引いている状況がリアルタイムに分かって、
最初は10,000個だったガチャガチャが残り200個になっている
しかも当たりキャラが5体も残っている。これは引かねば!
というような展開になったりするかもしれません。
(あ、私は運営プランナーではないので、テキトーなことを書いています(^^;)
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