阪神タイガースは今のところ(2019年3月6日現在)オープン戦でひとつも勝ち星がなく、4戦全敗で早くも最下位に位置しています。
オープン戦序盤とはいえ、全敗となるとさすがに心配になってきます。オープン戦で最下位だったチームが、ペナントレースで優勝するのが難しいことは過去のデータが物語っています。
プロ野球のオープン戦の結果がペナントレースの順位に影響するのか調べてみた
(出典 阪神タイガース公式サイト)
オープン戦も序盤なので、まだ打順や守備位置などは模索しても良い時期です。打線を強化するために、新外国人のマルテを外野に守らせてみてもいいのではないでしょうか。
攻撃こそがピッチャーを育てる最大の要因
昨年度のパ・リーグの最多勝投手は西武の多和田真三郎投手でした。その成績は16勝5敗です。球界を代表するピッチャーといわれる巨人の菅野投手が15勝ですから、立派な成績といっていいでしょう。
勝利 | 敗北 | 投球回 | 失点 | 防御率 | |
多和田投手 | 16 | 5 | 172.2 | 81 | 3.81 |
いやー、立派な成績ですねぇ。
さて、多和田投手と比較したい選手がいます。阪神タイガースの藤浪晋太郎投手です。
勝利 | 敗北 | 投球回 | 失点 | 防御率 | |
多和田投手 | 16 | 5 | 172.2 | 81 | 3.81 |
藤波投手 | 7 | 11 | 169 | 78 | 3.25 |
二人の選手のデータを並べてみました。多和田投手が2018年のデータで、藤浪投手は2016年のものになります。
わざわざ違う年のデータを並べて何が言いたいのかというと、ピッチャーの成績は所属するチームの攻撃力に左右されるのです。
2018年度の埼玉西武ライオンズは、強力打線でペナントレースを制覇しました。最多勝に輝いた多和田投手もその恩恵に預かったといっていいでしょう。
一方の藤浪投手のスランプは2016年がきっかけだといわれています。プロ入り後から続けていた二桁勝利もこの年から崩れ、2017年、2018年は二桁勝利どころか、一軍と二軍を行ったり来たりする状態でした。
もし2016年の阪神タイガースが強力打線で藤浪投手を援護していたら、スランプそのものがなかったのではないか、と考えるのは私だけでしょうか。
阪神の外野手はレギュラーがいない
今年の阪神タイガースで打線の新戦力というとジェフリー・マルテ選手でしょう。メジャー通算30本塁打の長打力を買われて、今期より阪神タイガースに加入しました。
まだその打棒は未知数とはいえ、一塁に固定してしまうのはどうでしょうか。
マルテ選手は一塁以外に三塁と外野も守れる選手です。今のところ、一塁のみの出場ですが、外野での出場もテストしてみてもいいような気がします。
阪神タイガースの外野手も選手層が薄い訳ではありません。
- 福留
- 糸井
- 高山
- 中谷
- 近本
- 江越
ベテランの福留選手を筆頭に、超人糸井選手、新人王の高山選手、一昨年20本塁打の中谷選手、ドラフト1位ルーキーの近本選手に、昨年4試合連続弾を放った江越選手も居ます。
ただ不動のレギュラーは存在しません。42歳になる福留選手は休みながらの出場になるでしょうし、糸井選手は怪我が多く昨年も何度か欠場しています。年齢的にも38歳になるのでフル出場は難しいでしょう。
高山選手は2016年の新人王以後は成績を落としていますし、中谷選手も昨年は5本塁打に終わりました。ドラフト1位の近本選手の評価は上々ですが、プロ一年目の選手に期待するのは酷というものでしょう。
マルテに外野を守らせてみてはどうか
今年の阪神は内野手が充実しています。
一塁 | マルテ | ナバーロ | 陽川 | 大山 | 中谷 |
二塁 | 糸原 | 上本 | 北條 | 鳥谷 | |
遊撃 | 鳥谷 | 北條 | 糸原 | 植田 | 木浪 |
三塁 | 大山 | 鳥谷 | 北條 | 陽川 | マルテ |
ざっと思いつくままに選手を挙げてみましたが、どのポジションも複数の選手がレギュラーを争っています。かなり競争が激しいといってもいいでしょう。
この中では昨年、唯一全試合に出場した糸原選手の二塁は動かないでしょうし、4番を任される大山選手が三塁を、遊撃に復帰した鳥谷選手と北條選手でショートは埋まるでしょう。
ファーストにマルテが入るのも良いのですが、陽川選手やナバーロ選手といった打撃を期待できる選手も居るので、この際、マルテを外野手として起用するのは一つの方法ではないでしょうか。
まとめ ー オープン戦で戦術をテストすべき
オープン戦の成績がペナントレースに影響する、と書きましたが、それでもオープン戦はオープン戦です。ペナントレースではありません。
ペナントレースで勝つために、色々なポジションを試してみても良いと思います。そして投手を援護するためにも、攻撃的打線を組んでみるのも一つ戦法ではないでしょうか。
まあ、色々と書いてしまいましたが、とにかく勝って欲しいのがファンの心情なので、オープン戦の不振は今だけと信じて、今年の阪神タイガースを見守ることにします。
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