会社で契約書の作成を担当しています。主にフリーランスや協力会社、そしてクライアントとの契約書になるのですが、今まで契約書に貼る収入印紙には気を配ったことがありませんでした。
というのも、私の担当は契約内容までで、収入印紙に関しては総務部の担当だったからです。
ところが副業を始めると、自分で契約書の収入印紙まで考慮しないといけないことに気づきました。まあ、契約の当事者なので当たり前なのですが。
今回は契約書の収入印紙について調べてみました。
収入印紙は○号契約になるかで変わる
ゲーム業界やデザイン関係で考えないといけないのは、その契約書が2号文書に当たるのか7号文書になるのか、ということです。
印紙税は国税庁の印紙税のWebページで確認すると、1号文書から20号文書まで規定されています。
- 2号文書 請負に関する契約書
- 7号文書 継続的取引の基本となる契約書
ちなみに1号文書は不動産や動産の売買、3号文書は約束手形、4号文書は株券・・・などとなっています。デザイナーやプログラマー系の職業は、2号か7号かのどちらになるのかを考えておけば良さそうです。
(注) 請負には、職業野球の選手、映画(演劇)の俳優(監督・演出家・プロデューサー)、プロボクサー、プロレスラー、音楽家、舞踊家、テレビジョン放送の演技者(演出家、プロデューサー)が、その者としての役務の提供を約することを内容とする契約を含みます。
(出典 国税庁Webページ)
自分がゲーム会社に勤めているので、デザイナーやプログラマーがまっさきに頭に浮かんだのですが、野球選手やプロレスラー、音楽家なども請負契約になるようです。知らなかった・・・
2号文書か7号文書か?
次に契約書が2号文書か7号文書のどちらになるのかを考える必要があります。
- 2号文書 請負に関する契約書
- 7号文書 継続的取引の基本となる契約書
どちらも請負契約に関する契約書ですが、2号文書は金額や期間の定めのある個別契約書、7号文書は業者間の基本契約書と考えて良さそうです。
- 2号文書 非課税~60万円
- 7号文書 一律4,000円
収入印紙は大きく差があります。仮に80万円の案件を受託した場合、基本契約書+個別契約で契約を締結すると、
- 基本契約書 7号文書 4,000円
- 個別契約書 2号文書 200円
となるので、4,200円の印紙代がかかります。会社での契約の場合はあまり気にしてなかったのですが(^^;、個人で支払うとなるとちょっと痛い金額ですね。
基本契約を締結せずに、すべての条項を個別契約書に盛り込んでしまえば、200円で印紙代がすむことになります。
電子書類は収入印紙が必要ない?
さらに調べていると契約書をすべてPDFのような電子書類にしてしまえば、印紙税は不要になるようです。
国税庁のサイトに記載があるので間違いありません。
契約は口頭でも成り立つので、口頭ですべて決めてしまえば印紙を貼ることはありません。ただ口頭だけだと不安なのも確かです。それで契約を文書で交わすのですが、紙にしなくてもPDFでも十分に効力は発揮します。
PDFにしてすべて締結しておけば、証拠は残るし、印紙税も必要ないので、個人が仕事を受ける場合は、今のところPDFで契約を交わすのが一番良さそうです。
まとめ ー 収入印紙も節約しよう
個人で仕事をする場合は業務委託契約を交わすことが多くなると思います。
7号文書になると一律4,000円の印紙代がかかるので、100万円以下で200円、200万円以下で400円の2号文書として契約を締結するか、PDFのような電子書類にするのが良さそうです。
もちろん信頼できるクライアントさんで、長くお付き合いする場合は基本契約を締結し、それから個別契約を結ぶ形でも良いでしょう。
このあたりはクライアントさんとの関係によりますね。
ではでは、今日はこの辺で。
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