株式会社サイバーコネクトツーの代表取締役の松山洋氏のインタビューが、スマホゲーム情報サイト「Appliv Games」に掲載されています。
サイバーコネクトツー松山洋氏がスマホゲームに物申す! | Appliv Games
読むと色々と考えさせられる内容ですね。
アクションゲームの開発が得意で、アクションゲームはボタンを押す感触があるからおもしろい、と仰ってますが、それが本音なのかなー、とちょっと疑問に思っています。
松山社長のインタビューの概要
松山社長のインタビューの詳細はリンク先で見ていただくとして、こちらでは概要を記載するにとどめておきます。
- アクション、アクションアドベンチャーゲームの開発が得意
- アクションゲームは物理ボタンを押す手応えがあるから面白い
- いつまでも課金が必要になるやり方が気に入らない
- 家庭用ゲームは開発が肥大化し、開発に多額の費用がかかる
- 若手が木を植えるだけになってしまっている
若手が木を植えるだけになっている、というのは、ゲーム開発が肥大化して、製作に膨大な時間がかかっているので経験が積みにくい、という意味ですね。木を植えるだけ、という比喩を用いて、若手の開発者が育ちにくい状況を憂いておられます。
インタビューの後半には、サイバーコネクトツーさんの短期間開発プロジェクトも記載されています。それも興味深い内容なのですが、今回の記事で紹介したいところではないので、興味のある方はサイバーコネクトツーさんのWebサイトでご確認いただければと思います。
サイバーコネクトツーネクストプラン特設サイト | サイバーコネクトツー
松山社長の本音はどこにあるのか。
サイバーコネクトツーさんも、以前はソーシャルゲームの開発をされていました。今も開発したタイトルは稼働中ですが、運営は別会社が担当しているようです。
松山社長はなぜソーシャルゲームの開発を止めたのでしょうか。
アクションゲームの開発が得意で、アクションゲームは物理ボタンの手応えがあるから面白い、だからスマホでは作らない。
インタビューではそう仰っています。もちろんそれも理由の一つだと思います。でも、それだけではないような気がします。
面白いゲームを作ることよりも、課金ということを優先する以上、どうしてもそうなってしまいますよね。
この部分に松山社長の本音があるのではないでしょうか。ソーシャルゲームは開発費を運営の期間に回収する必要があります。そのためにゲームとしての純粋な面白さよりも、課金されるかどうかに重点を置かざるを得ないのです。
エンターテイメントに集中したい松山社長にとっては、それがどうしても好きになれないのでしょう。
ソーシャルゲームのプランナーさんの記事
もうひとつ記事を紹介します。ソーシャルゲームのプランナーさんのブログです。
担当したソーシャルゲームが終わる。 – gumi0chinchin’s blog
読んでいて胸が痛くなる話ですね。
記事を書かれているプランナーさんは、松山社長に通じる感性をお持ちなのかもしれません。もし転職されるなら、サイバーコネクトツーさんに行かれてみてはどうだろう(^^)
それはさておき。
多くの人はこのソーシャルゲームのチームリーダーさんを好ましく思わないでしょう。でも、私は複雑な感情で読みました。
運営しているソーシャルゲームの内情はわかりません。でも、何度も書いているように、ソーシャルゲームは運営で開発費を回収しないといけない宿命を背負ったシステムなのです。
チームリーダーさんの行動は、会社とそのスタッフを路頭に迷わせないためなのかもしれないのです。
まとめ ー 他に何かいいシステムはないのかなあ
コンシューマーゲームであれば、ゲームが出荷された時点でメーカーにはお金が入ってきます。でもソーシャルゲームはそうではありません。運営で開発費を回収しないといけないのです。
今のfree to playとアイテム課金のシステムは、しばらく間変わることはないのでしょう。
プランナーが純粋にゲームのおもしろさを考えるのではなく、どうすれば課金してもらえるのか、を考えざるを得ないのは悲しいシステム、という気がします。
とはいえ、私自身は他に良いシステムのアイデアがある訳ではありません。何か良い方法がないのかなあ、と考えつつ、ゲーム開発の一部をちまちまと製作する毎日です。
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