古墳の「前方後円墳」は、前が四角で後ろが円、の理由を解説

雑学

小学校の社会科で習ったことで、衝撃的だったことがあります。

それは古墳の前方後円墳で、前が四角で後ろが円、です。

 

小学校の授業内容なんて、もうほとんど記憶に残っていないのですが、これだけはなぜか強く記憶に残っています。古墳を初めてみたときに、前が円で後ろが四角、だと思いこんでいました。それが社会の先生の言葉によって否定されたのが、すごくショックだったからだと思います。

 

前方後円墳の正しい方向

前方後円墳という言葉は、

  • 前 方(四角)
  • 後 円
  • 墳 土を高くもること。土を高くもった墓

というように分解することができます。

 

早い話が、

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ではなくて、

 

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が正しい方向なのです。四角部分が前で、円の部分が後です。

 

前方後円墳はなぜ前が四角で後が四角なのか?

いつものWikipedia先生に聞いてみましょう。

現在の研究では、平面では円形をしている後円部が埋葬のための墳丘で主丘であり、平面が撥形・長方形・方形・台形などの突出部をひっくるめて前方部と呼ぶ。前方部は、弥生墳丘墓の突出部が変化したもので、もともと死者を祀る祭壇として発生・発達とする説や葬列が後円部に至る墓道であったとする説があり、次第に独特の形態を成したと考えられている。

(出典 Wikipedia)

 

Wikipediaの記載をまとめると下記のようになります。

  • 前方 死者を祀る祭壇。もしくは後円への墓道
  • 後円 埋葬のための主丘

どうやら後円が首墓で、前方が祭壇を意味しているということのようです。

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図で書くとこんな感じでしょうか。ただ、これだけだとそれぞれの形の理由がよく分からないですね。

 

前方後円墳は天円地方という考え方が影響している

前方後円墳という形状の由来のひとつとして、天円地方(てんえんちほう)という思想が影響しているという説があります。

 

天円地方とは、古代中国の思想のひとつで、円形は丸い天をあらわし、方形は地を意味してるというものです。

 

亡くなった当時のリーダーを円形の部分に葬って神の仲間になることを祈り、それを弔う次代のリーダーは前方の地で、神になったリーダーを守るという思想なのでしょう。

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実際に多くの前方後円墳の墓所は後円部の頂上の設置されているそうです。亡くなった前代のリーダーを弔う次代のリーダーは、地である方形の支配者に、ということのようですね。

 

まとめ ー 人間の感性だと逆に捉えてしまう

私が前方後円墳が前が四角で後が円だったことがショックだったのは、人間の感性が影響しているのだと思います。デザイン的な感覚といってもいいのかもしれません。

 

人間は安定している形状を下に配置して考える習性があります。誰もが三角形を書くときに、底辺を下に書くのと同じことですね。

 

今日はちょっとした雑学ネタでした^^

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