Mayaのグリッドと単位の設定。カメラでオブジェクトが見えなくなる理由は?

3DCG

Mayaでプロジェクトを開始するときに、グリッドと単位を設定することが多いと思います。ただ、ほとんどの場合でプロジェクトの最初にしか設定しないので、やり方を忘れてしまうことが多々あります。

 

毎回調べ直すのも面倒なので、備忘録的にブログにまとめておきます。

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今回は3DCGの話で、しかもMayaを使用している人にしかわからない話なので、興味がない方はそっとブログを閉じていただければと思います。

 

Mayaのグリッドの設定

Mayaのグリッドの概要

まずはグリッドについて説明します。

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画面の中央にあるグレーの網目状のマス目がグリッド(Grid)です。会社やプロジェクトでローカルルールがあるかもしれませんが、基本的にはプロジェクトごとにグリッドや単位を合わせておいたほうがいいでしょう。

 

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Display→Gridと選択して、Windowの右端にある□をクリックすると、オプションウィンドウを表示させることができます。メニューの右端にある□をクリックするとオプションが表示されるのはMayaの共通操作ですね。

 

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上記のウィンドウはデフォルトの設定ですが、これを少し変更してみます。

 

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サイズはそのままでカラーを変更してみました。

 

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カラーを設定するだけで、グリッドの各ラインが分かりやすくなります。

  • Axes ワールド座標の中心のXとZのライン
  • Grid Lines & numbers 何マスかごとに設定するライン
  • Subdivision lines グリッドの色

 

Mayaのグリッドのマス目は変わる

Mayaのグリッドのマス目は普遍ではありません。設定で自由に変えることができます。

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カラーはそのままで、サイズの項目を変更してみました。

  • Length and width 12→15
  • Grid lines every 5→2
  • Subdivisions 5→5

一番最後のSubdivisionsのみ、そのままにしてあります。

 

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Subdivisionsはマス目の一つの大きさではなく、マス目をいくつに分割するのかという設定です。Grid lines everyで、5マスごとに引いていたラインを2マスごとに引くように変更したので、その中を5分割しています。

 

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間違っていると恥ずかしいので(^^;、念のためにメジャーツールで検証してみます。Z軸方向にメージャーツールを配置します。グリッドの青いマスで数えると4個分の距離があることが分かります。Mayaのデフォルトの単位はセンチメートルなので、この4個分というのは4センチメートルのことですね。

 

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Mayaのグリッドの設定を変更してみました。グリッドの青いマス目で数えると10個分になります。メジャーツールの数字は変わらず4のままです。4センチメートルですね。もちろんメジャーツールは動かしていません。

 

Mayaはグリッドの基本になるマス目のサイズも変更すことができます。便利な機能なのですが、原理を知らないとサイズで迷ってしまうことがあるので注意が必要です。

 

Mayaの単位の設定

Mayaのデフォルトの基本単位はcm(センチメートル)です。もちろんこれも変更が可能です。

 

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Windows→Setting/Preferences→Preferencesで設定画面を呼び出せるのですが、それよりも画面右下にあるアイコンをクリックしたほうが早いと思います。

 

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前述したようにデフォルトではセンチメートルになっているのですが、変更することができます。センチメートル以外で使用することが多いのがメートルですね。

 

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単位をメートルに変えたあとに、メジャーツールで2マス分を測ってみました。数値は2になっているので、2メートルということですね。

 

その右側に0.04という数値が見えますが、これは最初に配置したメジャーツールです。センチメートル単位のときに4マス分の距離で配置したので、0.04メートル(4センチメートル)という意味で表示されています。

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Mayaのカメラがオブジェクトが見えなくなる原因

Mayaの作業の単位をセンチメートルからメートルに変更すると、よくカメラからオブジェクトが見えなくなる現象が発生します。

 

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今回も発生しましたw

これはバグではなくMayaの仕様なので、気にしないことにしましょう。

 

MayaのカメラにはFar Clip Planeという設定があります。カメラから見える距離を設定すると考えるといいでしょう。なぜこんな面倒な設定があるのだ、と思われるかもしれませんが、カメラから全てのオブジェクトが見えていたら、表示が重たくなることは間違いないでしょうから、それを防ぐためこの設定があるようです。

 

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この数値を変更します。この数値はカメラからの距離なので、この数字を大きくすればカメラから遠いオブジェクトも見えるようになります。

 

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全てのグリッドが見えるようになりました。

 

まとめ ー 単位とグリッドはプロジェクトごとに設定

Mayaのような3DCGツールの単位やグリッドの設定は、基本的にはプロジェクトの最初で設定します。作業スタッフで環境を合わせておくためですね。プロジェクトの途中ではあまり変更することがないため、長いプロジェクトに入ったあとだと、設定の仕方を忘れていることよくあります(単に私のメインメモリの容量が少ないだけかもしれませんが(^^;)

 

Maya初心者の方の参考になれば嬉しく思います。

では、今日はこの辺で。

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