2017年のビジネス書ランキングに何度もランクインした書籍です。
タイトルに集大成と書くべきか「焼き直し版」と書くべきか小一時間ほど悩みました。というのも、過去の堀江貴文氏の著書と、内容が重複する箇所がいくつかあるからです。
「多動力」は重複が少し気になる
実は堀江貴文氏の本はわりと好きで、ほぼ全て読んでいます。そのせいなのかもしれませんが、過去の堀江氏の著作と内容的に重複するところがいくつかあります。
- 大事な会議でもスマホをいじる
- 電話をかけてくる人とは仕事をしない
- メールやLINEなどの非同期通信を活用する
- 仕事の大半はスマホでできる
- ほとんどの会議は必要ない
- バカの方が成功しやすい
この辺りは堀江氏がいつも著書で書くことと同じですね。
多動力の中でも、堀江貴文という人間が変質するわけではないので、同じ質問をされれば同じ答えをアレンジして回答するだけ、と書かれています。
堀江氏の著書も100冊近くになるそうなので、内容がある程度似通ってくるのは、仕方がないところでしょうか。
前文には堀江氏が、「多動力」は渾身の力で書いた、とあります。
でも、同じような内容の項目がいくつかあったので、読んでいて頭の中で「これが本当に渾身なのかな?」と、はてなマークが舞っていたのは事実です。
仕事に関する知見がたくさん得られる
最初に少し否定的な意見を書いてしまいましたが、もちろん良い点もたくさんあります。特に堀江貴文氏の著書をまったく読んだことがないのであれば、最初に読む本として「多動力」をお薦めします。
例えば「電話をかけてくる人とは仕事をしない」というのは、考え方の一つとして参考になります。参考になるというよりは、考えさせられると書くべきでしょうか。
確かに電話は強制的に相手の仕事をストップする行為です。普通に仕事をしていれば電話がかかってきたら、自分の仕事を止めて電話に出ます。当たり前といえば当たり前なのですが、仕事の効率が落ちるのは確かです。
堀江氏は同じフロアに居る同僚にも、メールやチャットで指示を出し、直接、声をかけたり電話をしたりすることはないそうです。非同期通信を重要視する姿勢は徹底しています。
人間はテキストだけではなく言葉のイントネーションで情報を伝達しているので、メールよりも電話したほうが良い、とよくビジネスの現場ではいわれます。実際に電話したほうがメールよりも数倍速く処理できることもあります。
それでも、自分の仕事をストップしてしまう電話を排除する、という堀江氏の姿勢には考えさせられるものがあります。
まとめ ー 重複はあるがたくさんの知見が得られる
過去に堀江氏の著作を読んだことのある方は、いくつか重複する箇所があるので、それを確認した上で購入するかどうかを判断すると良いでしょう。
堀江氏の著書を一度も読んだことのない方は「多動力」をお薦めします。仕事に対する様々な知見が得られることは間違いありません。
私自身は・・・堀江氏のような仕事のやり方ができれば良いなあ、と思いつつ、ほとんど実践できていません。
仮定の話ですが、もし堀江氏と一緒に仕事をすることがあれば、怒鳴られそうな気がします^^;
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