少し前に、フリーエージェントの制度そのものを変えてしまいましょう、という記事を書きました。
その理由は、やっぱり人的補償です。この制度がどうも釈然としないのです。
(出典 YouTube)
今日は私にしてはめずらしく、巨人の話を書きます。2012年の最多安打にまつわるエピソードです。
2012年の最多安打は長野と坂本
2012年のセ・リーグの最多安打を獲得したのは、結果的には巨人の長野選手と坂本選手でした。
「結果的には」と書いたのは、最終戦を迎えたときに二人の間には3本の差があったからです。
- 長野選手 173安打
- 坂本選手 170安打
坂本選手にもチャンスはありましたが、打率3割打てれば優秀といわれるプロ野球で、一試合3安打は容易ではありません。
ところが坂本選手は最終戦で3安打を放ち、長野選手に安打記録で並びます。
原監督の采配と長野選手の決断
その後、長野選手に打席が回ってきます。このとき原監督が動きます。原監督はネクストバッターズサークルにいる長野選手と話したあと、代打を送ります。いや、代打を送るというよりは、長野選手をベンチに下げたのです。
理由はもちろん最多安打で並んだ二人に、同時にタイトルを取らせるためです。
もしここで長野選手がヒットを打てば単独での最多安打でしたが、下がったことで二人の同時受賞が確定したのです。
蝶野選手は快活に笑い、坂本選手は塁上で涙
二人に同時にタイトルを取らせる、という判断をしたのは原監督でしょう。
私は読唇術は分かりませんが、動画を見ると原監督が代打を長野選手につたえ、それに対して長野選手が「わかりました」「はい」と答えているように見えます。
(動画 4:26~)
それを見た坂本選手は塁上で涙します。本人はインタビューで目に涙が入っただけ、と話していたそうですが、まあ、泣いてますよね。
(動画 5:24~)
一方の長野選手はベンチでにこやかに同僚と談笑しています。本当は打ちたかったのかもしれませんが、その様子は見た目からは分かりません。ダブル受賞を心から喜んでいるようです。
阪神ファンの私は長野選手を知らなかった
阪神ファンの私は長野選手のことを良く知りませんでした。嫌なバッター(これはある意味褒め言葉)、という印象しかありませんでした。
ところが、最多安打に並ばれても快活に笑い、人的補償で広島に移籍するときも「強い広島に選んでいただき選手冥利に尽きる」というコメントを出しました。
何というか・・・
お前、漢やわ。
まとめ ー 2019年は違うチームで最多安打を
2019年の3人は、
- 巨人 原監督、坂本選手
- 広島 長野選手
と別れました。もちろんフリーエージェントによる人的補償で、長野選手が広島に移籍したからです。
特に移籍した長野選手には頑張ってほしいなと思います。最多安打をもう一度取るくらいに活躍してくれれば良いのですが。
あ、でも阪神戦ではあまり打たないでね^^
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