プロスペクト理論と双曲割引はどちらも行動経済学の言葉です。私は株式投資に少し興味があり、一時期、行動経済学の本をよく読んでいました。
今日はこの二つの言葉について解説してみます。
あ、エラそうに解説なんて書いていますが、要は過去にインプットした本の内容をアウトプットしているだけです。
専門家とかではありませんので、さらっと読み流していただければ幸いです。
プロスペクト理論。期待値が高い答えを選択しよう
人は目の前の利益を優先する
いきなりですが問題です。
貴方はどちらを選択しますか?
- 無条件で90万円がもらえる
- くじで当たりがでれば200万円がもらえる。ハズレがでれば何ももらえない
この問題には大多数の人が「無条件で90万円がもらえる」を選択するそうです。でも、それは正しい選択でしょうか。
もうひとつの選択肢である「くじで当たりがでれば200万円がもらえる。ハズレがでれば何ももらえない」は、二分の一の確率で200万円がもらえるので、期待値を計算すると100万円になります。
一方の「無条件で90万円」の期待値はそのままの90万円です。よく考えれば、どちらが得をするのかはすぐに分かりますよね。
人は損失は回避したがる
貴方はどちらを選択しますか?
- 無条件で90万円を支払う
- くじでハズレがでれば200万円を支払う。当たりがでれば何も支払わなくてよい
この問題だと大多数の人が「くじでハズレがでれば・・・」を選択するそうです。これも期待値から考えると「無条件で90万円」が正しい選択です。
人は利益が手に入るときは確実に手に入れられる選択肢を選び、損失の場合は損失そのものを回避しようとするそうです。
双曲割引。近い時間と遠い時間の感覚の違い
では次にもうひとつの行動経済学の言葉である双曲割引について解説します。
こちらも分かりやすいように問題形式にしてみました。
貴方はどちらを選択しますか?
- 今すぐ100万円を手に入れる
- 一週間後に105万円を手に入れる
この場合だと、多くの人が「今すぐ100万円を手に入れる」を選択するそうです。
貴方はどちらを選択しますか?
- 半年後に100万円を手に入れる
- 半年+一週間に105万円を手に入れる
この場合だと、多くの人が「半年+一週間に105万円を手に入れる」を選択するそうです。半年待つのも半年と一週間待つのも、感覚的には同じように感じるのかもしれません。
人間は近い時間では、利益の確保を優先する傾向があるそうです。
でも、上記の問題で待つ時間だけを考えるとどちらも一週間なので同じです。一週間待てば5万円増えるのに、近い時間のときは待てなくて、遠い時間のときは待つことができるのです。
まとめ ー プロスペクト理論も双曲割引も知っていれば対応できる
プロスペクト理論の問題にしろ、双曲割引の問題にしろ、知っていれば正しい選択をすることができると思います。
でも、もし知らなければ、多数派の人々と同じく、期待値の低い答えを選択してしまう可能性があるので注意が必要です。
もっとも私自身は意志薄弱な人間なので、知っていても、
いますぐひゃくまんえ~ん!
を選択してしまいそうな気がしますが^^;
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