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マンガ レビュー ブラック企業をやめて上海で暮らしてみました

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ブラック企業やめて上海で暮らしてみました」(C)扶桑社
(初田宗久:原作 にしかわたく:漫画)

 

40歳で会社を辞めて、海外に語学留学、というだけでまず驚いてしまうのですが、それだけではなく、中国語をマスターして、現地で就職までしてしまうのでさらに驚きです。

 

とはいえ、サクセスストーリーという訳では決してありません。

 

ブラック企業から上海へ

主人公が勤務するのは徹夜が常態化し、ミスをすると上司から1時間も説教されるようなブラック企業です。そんな主人公の唯一の楽しみは、年に1回か2回行く中国や台湾へのアジア旅行でした。

 

過酷な現場への左遷、連日の徹夜作業、そして上司からの「お前の代わりなんかいくらでもいる。今すぐ辞めろ!」という叱責に耐えかねた主人公は、ついに会社を辞めて上海の大学に語学留学を決意します。

 

上海では10代、20代の学生に混じって勉強を続けますが、中国語が全く分からず、一人で日本食を食べながら涙を流します。

 

それでもあきらめずに勉強を続け、少しずつ友達も増えて、積極的にコミュニケーションを取り続けた結果、数ヶ月後には「耳が開く」現象を体験し、9ヶ月で中国語の標準テストで最高のクラスに合格します。

 

その後は編集者の経験を活かしてニュース配信会社に就職したものの、数年後に日本向けニュースの配信を停止することになって解雇になります。その後は台湾に行ったり、香港に行ったりと、本人の転職に関するエピソードも含めて、中国の様々な事情がこの本に詰め込まれています。

 

食料の安全性が気になる

読んでいてまず気になるのが中国の食品に関する安全性です。

もちろん全ての食品に問題がある訳ではないでしょう。そんなに問題がある食品ばかりだったら、もっと健康被害がニュースになっているでしょうから。

 

でも日本とは感覚が明らかに違うのは事実のようです。

日本であればスーパーで売られている食品の安全は保証されています。ここでいう保証というのは産地偽装という話ではなく、腐っていないか、人体に害を及ぼすような薬品が入っていないか、という食べ物として安全かどうかというレベルです。

 

中国では冷たいものは身体に良くない、という思想があり、コンビニエンスストアでも平気で冷蔵庫の電源を切ってしまうそうです。電源の入っていない冷蔵庫に3日の間、保管された牛乳は・・・傷んで当たり前ですね。

日本では謝って消費期限が切れた牛乳が販売されることがあっても、冷蔵庫の電源を切って腐って固形化した牛乳が売られることはないでしょう。

 

ニュースで以前に聞いたことはあったのですが、粉ミルクへのメラニン混入事件なども気になります。いや、気になるというよりは、6万人の赤ちゃんが亡くなったという記載に驚愕します。たしかニュースでは数人の死者が出たという報道だったような記憶があるのですが、一体どちらが正しいのだろう・・・。

 

日本好きの方が多い

中国の現地の方は意外に日本好きの人が多い、というのも聞いたことがあるのですが、本を読むと実感できます。領土問題のことを書くと泥沼化するので^^;、それについてはスルーしますが、日本を訪問する旅行者が年々増加しているように、個人レベルでは日本に対して悪感情はないのでしょうね。

 

観光地の紹介や旅行記のようなエッセイコミックが多い中で、異色の海外ネタのコミックです。